6月22日 歯車然としていれば社会の歯車になれると思っていた男

姉とline通話をしたところ、私の進路を心配するような話の流れになり、インターンでもやってみたらとそれとなく諭された。

私は全然興味のなさそうな顔をしながら、マウスカーソルを検索バーに伸ばしたのだった。

休学したのをいいことに、三年生のような顔をして就職活動など知らん顔して生きていたものの、そうはいってもそろそろ考えなくてはならんかなと思い、「未経験でも大丈夫」と標榜する某企業のインターンシップの募集サイトをひらいて、確認事項をいくつか入力し、いざ次のページへと進んだところ、「あなたがこれまでの大学生活で頑張ったことはなんですか」という欄にぶつかり、私はただ震えるしかなかった。

 

自分の今の状況を顧みて、学生というにはあまりにも何もしていないどうしようもなさにドン引きするばかりなのだけど、それはそれとして周りの忙しさを見て、どこからそんな活力が生まれるのかと、自分の愚鈍さを差し引いてもみんな忙しすぎであると思って、そっちはそっちでドン引きしている。

ただ生きているだけで、やれと言われたことをやってそのあと答え合わせをするだけで、なんだかんだ生き延びられたのであるが、最近はどうにも様子がおかしくなっている。

ベルトコンベア式の生き方においてはクラス内で私に並ぶものはおらず、圧倒的なロボット根性でなみいる模試をバッタバッタとなぎ倒し、みごと勉強大好きクンの称号を勝ち取り、クラスでの居場所を確保していた。

それで調子に乗った私はクラスの誰もいかないような難関校を受験し、合格したはいいものの、高校のベルトコンベアの終着点にたどり着き、また新しいコンベアが現れると思ったら、大学というのは思いのほか学生の自主性に任せるものであり、これまで流れに逆らわないようにじっとしていることだけを極めてきた私は、突然の変化に体が耐え切れず、間もなく落ちこぼれていったのである。

 

学校の外で何かしたことがあるだろうかと思い返してみても、「友達の付き合いで」が頭につくものばかりで、自分から何かしたいと思ったこともなく、自分から何かしたいことを思いつくことに関しては全くの素人であって、今完全に困っているのであった。

私の明日はどっちだ。